岡山の未来が健やかであるためにバス停だらけの岡山市の、交通渋滞問題の本質。

既存の事業者と自治体の思惑の一致による公共交通ではなく、「市民のための公共交通機関」を考える契機――。


報道の不正確性・偏向性

東京・大阪に20年少々暮らし、前々職は首都圏、近畿圏を中心に県庁所在地を頻繁にお訪ねする営業企画職(マーケター)だったので、各地域の公共交通機関やタクシーには随分お世話になりました。東京、大阪、名古屋の三大都市圏はもとより横浜、札幌、博多、仙台、京都に神戸の地下鉄、バス、モノレールに、ニュートラムなど個性豊かに発達した様々な公共交通は今なおステキな想い出。大阪〜東京間、東京〜宇都宮、東京〜高崎間は新幹線で、東京〜大阪を含む羽田空港からの地方アクセスの多くは飛行機だったことからANA、JALともにプレミアムメンバーで、羽田、伊丹はもとより、地方の主要空港の待合ラウンジは私にとって、メールチェックや企業のイントラネットにVPN接続する、至高の空間でありました。

一方、かなり億劫に感じていたのは、紙屋町(広島市)へ赴く際の路面電車のチンタラ感。さらに2度ほどだけど、取引先がメガ店舗を津高(岡山市)に出店するというので利用した、岡山駅のバスロータリーで唖然とした記憶は今なお鮮明。10社ちかいバス会社が群雄割拠していて、案内所で尋ねてもよくわからなかったので、仕方なくタクシーで現地を目指した次第。健やかに栄える都会と、旧態依然として出遅れてしまった地方都市。都市間に差が開きゆく成長力において、公共交通インフラが果たす役割は巨大だなぁと感ずるところです。

はてさて岡山県は日本一よいとこだと確信し、移住してから8年目。隔絶されたムラ社会の暮らしを愉しむなか、2014年8月8日〔金〕付の地方紙の路面電車ありきの記事は偏向報道感を漂わせていて、いくらなんでも危険な感じがするので、特記いたします。


社会的影響力を備えた「立法」「行政」「司法」3つの権力に加え、「第四の権力」とも呼ばれる報道機関が公正に機能しなくなるとき、地域の将来は危ぶまれ。戦時体制へと大衆を煽動してきた過去のマスメディアの功罪を忘れてはいけないばかりか、情報の取捨選択において各メディアとの距離の置き方など、メディア・リテラシーを養わなくてはなりません。そうして上述の報道『路面電車の駅乗り入れで4検討案 岡山市、高架化や地下で接続も』を一読たちまち思慮深い皆さまは、「うさん臭い」と感じたことと存じます。その直観の素は、

莫大な公金が投下される路面電車の延伸は、誰のためなのか。市民や来訪者のためか、はたまた特定の事業者のためなのか。目的が明確になっていないから。

1. 記事の構成そのもの路面電車の延伸ありきになっており、路面電車の年間利用に関する数値データ(現状)の提示や、路面電車の延伸による期待(数値予測)など費用対効果の明記はなく、公共事業としての正当性を探そうにも見当たらない。それ以前にJR岡山駅 東口広場への乗り入れに関し、市民の同意が得られているかどうかに触れていない

2. 歩行者は線路につまずき、ベビーカーを押すママはふらつき、レディのハイヒールをへし折り、旅行者のトロリー(キャリー)バッグは前に進まず、自転車のタイヤを痛めつける電車の軌道。何より渋滞の立役者、路面電車のデメリット諸々には一切、言及していない

3. 路面電車に代わる、未来指向の便利な100円均一循環バス めぐりんが駅前ロータリーに進入できない問題。ガラガラの大型バスのダンゴ運転問題など、岡山市の公共交通の問題の本質に取り組まずして、路面電車の駅前乗り入れに躍起なのは極めて不自然

4. 検討案4パターンを提示し、購読者に「選択すべし」という強迫観念を植え付け思考停止の状態に追い込み、一蓮托生の学識者や関係事業者らがご登場。本命の1案に絞られ、路面電車の駅前乗り入れは予定調和。そんな老獪なプロパガンダ工作みえみえ

5. そもそも市民の同意が得られていないばかりか、既得権益の綱引きを伴う一部のステークホルダーにより進められる調査検討会は無意味。路面電車の延伸に際し、莫大な税金が投入され、特定事業者は丸儲け。そんな公設民営方式は、ダメ。ゼッタイ

岡山市の路面電車は地域(未来)の負債――。
市街地を走る岡山市の路面電車は営業キロが中途半端に短く、軌道横をガラ空きの大型路線バスが並走するという奇妙な状況。路面電車の軌道架線の保守点検等に費やされる莫大なコストは、地域社会の大きな負担。既に役割を終えている路面電車を廃線し、同時に、路線バスの再構築とコミュニティバスの新設が急務。

なくて困らないものに多額の公費を費やしてはイケマセン!

公共交通機関が不可欠な岡山県民・市民のためにならない、特定事業者のための路面電車の延伸に躍起の首長さま。職権乱用は、ダメ。ゼッタイ。



路面電車を推進する属性の気味わるさ

まだまだ列記すべき内容は尽きないものの、この散文において問題提起しておきたい大事なことは、「公共交通機関がなくてはならない将来世代のため、そして街を健やかに成長させるために必要な、岡山市の新しい公共交通機関について『市民の視点』で考える時が来た」ということ。加えて不思議なことは、次代を切り拓く肝腎の若い人々の路面電車に対する意見は聞こえない。一方、路面電車を擁護する一部の人達は、総じて高年層に多く、既に公共交通機関が不可欠ではなくなった余裕のある人が多い模様。懐かしいとか、レトロ感がよいとか。公共交通機関は、そういう情緒だけに支配されてはいけないし、人口70万人を超えた岡山市を約40万人の富山市に重ねてもいけない。100万都市を目指そうとしている岡山市の未来を見据え、描いたグランドデザインを基に提唱している人は、推進派には見当たらない雰囲気…。

倉敷チボリ公園を破綻させた世代から、健やかな未来を創造する世代へ !! 』

さらに奇妙なのは、日頃は黒塗りのお車に乗り、滅多に路面電車には乗らないと思しきムラ長達ほど「路面電車の環状化」を吹聴してること。イオンモール岡山が面する市役所筋に、渋滞の千両役者 路面電車を引き込めば、岡山市は全国屈指の交通渋滞の街になる。そんな想像は難くない(ピンチ)。岡山市の路面電車を推進する属性は、既得権益に絡んだ企業や自治体の一部の人と、御用メディアに御用学者。推進派が創設したSPC(特定目的会社)に陣笠連と、昭和レトロを好むファンタジーな人々。総じて彼らは、ラウド・マイノリティー

他方、路面電車には乗らない大多数の県民市民には、要望や不満を伝えるアンケート機会は用意されておらず、サイレント・マジョリティーとして日々危険な路面電車の軌道を渡っています。強権的なボスが路面電車の延伸を連呼するほどに、階層型のムラ社会に生きる人々はダンマリを決め込むか、面従腹背に徹するか…。そんな希望の見えない諦めの社会であるから、健やかな岡山の将来を担う若い世代が選挙に行かない。都市の成長を支える公共交通に関し、次代のリーダーが沈黙させられる街。不気味に想えてなりません。



このまま市民が無関心でいると、公共交通事業を丸投げしている岡山市は、公設民営方式を流用して既存の特定事業者に利益供与したり、ゾンビ企業延命のためメディアと結託し、税のバラ巻きを実行してしまう。それは岡山市民や岡山市への来訪者にとって「使い勝手の悪い現状の公共交通システムを温存させる」ことであり、深刻な渋滞問題を加速させることにもなりましょう。そもそも路面電車の乗り入れ案が4案あるというのは、捨て案が3つで本命が一つ。広告代理店や、組織の企画担当者が使う古い手法。本命に巧みに(時に力づくで)誘導し、最後は「みんなで選んだのっ。連帯責任」という、よくある筋書き。それを見逃せない市民の一人として、将来世代に報いるためにも、マイ・フィードにおいて問題提起を行う次第です。



岡山の首長にお願いしたいこと

岡山の公共交通問題の本質を理解し、支持母体やムラ社会の長老達に気遣うだけでなく、若き市民の視点を携え、抜本的な改善や改革に取り組んでください。

岡山の首長による公共交通を変革するためのアンケートこそ急務!

公正に選ばれた市民の参加なき路面電車の駅前乗り入れ検討調査会は意味を持たず、加えて岡山県庁通りの社会実験は税金のムダ使いと言わざるを得ません。当たり前の結果ながら首長が断念した社会実験の、事業予算の未執行にあたる約6600万円。岡山市の公共交通を再生、変革するため市民、県民、県外の来訪者、海外からの観光客、年齢、性別など様々な属性を対象としたアンケートの実施や、具体的に改革を遂行するためのセクターの新設等、岡山県外の厳格な機関への調査を含めた委託費として補正してみては如何でしょうか。

最後は、批判より提案を。思想から行動へ “ G1サミット ” をご紹介。


社会的ステータスも財も持たない常々時間に追われる非力な私にできることは、サイバースペースから提案を行うことくらい。未来の岡山市が健やかであるために、損を覚悟で継続したいと存じます( ここまでお読みくださり、ありがとうございます m(__)m )。

路面電車の問題を発展的に解消し、シャンゼリゼ大踊りも驚く
世界一の回遊性 “ 歩行者天国おかやま桃太郎大通り ” を実現しよう !!

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